CEOメッセージ
これまでの歩みをあらためて見つめ
価値の共有を図るヒストリーブック
フジシールグループは1897年に木工業(樽栓)メーカーとして創業し、2026年に129年目を迎えます。その長い歩みの中でもっとも重要なトピックであり、成長の礎となったのが、1950年代のシュリンクラベルの開発です。これを機にパッケージングメーカーへと業態を転換。以降、容器や流通の変化に迅速かつ柔軟に対応し、問屋が中心だったお客様もブランドオーナーへと大きく変わっていきました。
フジシールグループのメンバーには、そうした事象の背景に何があったのか、「変化とともに変化する」ことがなぜ大切なのかを共有してほしいと考えています。しかし、世代交代が進み、メンバー構成も変わる中で、フジシールグループを形づくってきた価値観が徐々に伝わりにくくなってきました。そのことに危機感を覚え、ブランディングの一環として新たに取り組んでいるのが、次世代を担う若手人財に向けたヒストリーブックの作成です。先人の思いに触れ深く理解することが、仕事のヒントや挑戦する勇気に繋がることを願っています。
書き初めに選んだ「力」の一字と
ファミリーフェスティバルへの思い
「―包んで〈価値〉を― 日々新たなこころで〈創造〉します。」という経営理念を体現する試みの一つとして、「書き初め」を行っています。新しい年の始まりに思い思いの一字を筆でしたためるのですが、誰もが本当に素晴らしい文字を選びます。
今年、私が選んだのは「力」です。フジシールグループがさらなる成長を遂げるためには、次の三つの力が必要だと考えています。一つ目は「変化を察知し、理解する力」。この力を強化するためには、幅広い経験と継続的な学び、耳を傾ける姿勢、本質を捉えた質問力を磨くことが重要です。二つ目が「変化に適応する力」。小さな一歩を積み重ね、失敗は成長に繋がる貴重な学びの機会と捉えてほしい。そして三つ目が「変化をチャンスへと変える力」。求められるのは、見極める力・つくり直す力・創造力であり、これらはフジシールグループのDNAそのものです。
そのDNAとともに大切に育んできたのが、年に一度のファミリーフェスティバルです。身近で支えてくれる人たちがいるからこそ仕事も会社も成り立っている、という強い思いがあり、創立記念行事として各リージョンで開催しています。例年コンプライアンスカードに書かれている言葉を紹介するのですが、それは、ここにいる皆様に決して恥ずかしくない仕事をします、社会に貢献する会社であり続けます、という家族への約束であり、自分たちに対する戒めでもあります。
高い目標を掲げた新経営計画「FSG.30※」
まいた種が順調に育ち実りの時期へ
2024年度に新経営計画「FSG.30」を策定して以降、一人ひとりの意識や行動が着実に変わってきたと実感しています。「2030年に売上高3,500億円、営業利益率2桁%」と、少し先に高い目標を掲げたことで、例えば従来は「これだけ頑張ったから利益が0.5%増えた」という議論の仕方だったのですが、「2桁%を達成するためにこの伸び率で本当に十分なのか」というバックキャストの発想で議論をするようになりました。
「FSG.30」では、「優良な顧客」「グローバルプレゼンス」「強い商品力」をフジシールグループの強みとしています。中でも「優良な顧客」に関してはこれまでより広い定義で捉え、ナショナルブランドに加えてプライベートブランドのニーズにも積極的に取り組んでいく計画です。また、成長戦略としては「既存事業の着実な強化」「製品マーケット・ターゲットエリアの拡大」「次世代に繋がる新たなビジネスモデルの創造」を掲げています。いずれの施策もこの2年間でまいた種が芽吹き、双葉、本葉へと順調に育っています。そこにどのような実が成るのか、今後の展開を楽しみにしていただければと思います。
※FSG.30:Fuji Seal Sustainable Growth 2030 Strategyの呼称
先の見えない時代に大切なのは
状況を見極め責任ある答えを出すこと
当然ながら、私たちは次世代のためにより良い地球環境を残していかなければなりません。しかし、プラスチック、紙、ガラスなど、どの素材をとってもパーフェクトと言えるものはありません。では、持続可能な社会を実現するために、何が一番良いのか。私たちは「水平リサイクル」だと考え、使用済みラベルから印刷されたデザインを剥離し、新しいラベルとして再生する「ラベル to ラベル」などの取り組みに力を入れています。環境課題の対策に関しては長年にわたり多様な視点で協議を重ねてきましたが、この1、2年で軸が定まってきたことは大きな変化だと感じています。
今は先の見えない時代であり、不確実性は高まる一方です。しかし、何が悪い、誰が悪いと言っても仕方ありません。大切なのは、自分たちに何ができるのか、責任を持って考え答えを出していくことです。世の中の状況を冷静に見極めながら変化し、一致団結してさらなる成長を目指す。そんな私たちの底力にぜひご期待ください。
