ガバナンス
コーポレート・ガバナンス
コーポレート・ガバナンス体制
フジシールグループは、2004年6月に指名委員会等設置会社(当時の委員会等設置会社)へ移行し、コーポレート・ガバナンスの強化を図ってきました。取締役会の下に、過半数を社外取締役で構成する指名委員会・報酬委員会・監査委員会を設置し、経営の監督機能の強化と透明性の向上に取り組んでいます。
当社は、「経営の監督」と「業務執行」を明確に分離しています。
- 1)グループ全体のコーポレート・ガバナンスの強化
- 2)株主・投資家に対する経営の透明性の向上
- 3)各事業会社における業務執行とグループ経営の役割の明確化、およびグループ戦略の効率と質の向上
- 4)社外取締役の知見を活用した経営視点の多様化と、変化への対応力の向上
指名委員会では、当社取締役および執行役の選任に関する議案の審議・決議に加え、グループ経営の充実および次世代人財の育成の観点から、グループ会社役員の指名についても審議・提案を行います。
報酬委員会では、報酬に関する基本方針に基づき、取締役・執行役の報酬を決定しています。また、グループガバナンスの観点から、グループ会社役員の報酬についても審議・決定しています。
監査委員会は、社外取締役3名で構成され、グループの業務の適法、妥当かつ効率的な運営、年度方針および中長期の経営方針に沿った運営を目的とし設置しています。
取締役会の構成
取締役会は、独立社外取締役3名を含む取締役6名で構成しており、専門性および多様性の確保に配慮しています。社内取締役は、経営戦略をはじめとする経営全般の知見に加え、グループ事業会社の経営責任者としての経験や海外事業の運営経験など、多様な実践的経験を有しています。また、社外取締役には、弁護士、公認会計士に加え、技術開発分野における安全防災・ものづくりの経験者、上場企業経営者など、各分野において高い専門性と見識を有する人財を選任、独立した立場からの監督機能の強化を図っています。
取締役6名のうち女性は1名であり、国籍は全員日本ですが、海外における事業運営経験を含め、幅広い分野において多様な知識・経験・能力を有し、実効性あるガバナンス体制となっています。
取締役会の実効性評価
当社は、指名・監査・報酬の各委員会による取締役・執行役の評価・監督や毎年の実効性評価を通じて、コーポレート・ガバナンスの強化と取締役会の実効性確保を図っています。
2025年度は「価値協創ガイダンス2.0」を参照してテーマを選定し、全取締役への記名式アンケートを踏まえ、2026年3月に議論を行いました。記名式への変更により認識の共有と課題の優先順位明確化が進み、具体的な施策について踏み込んだ議論ができました。
その結果、①市場の変化への対応と競争力強化、②財務基盤強化と資本コスト・株価を意識した経営、③DXの推進、④リスクマネジメントの高度化、⑤環境変化に応じた役員スキルの見直し、⑥後継者育成の強化、を重点課題として確認しました。これらを踏まえ、意思決定プロセスやモニタリングの見直しによる「議論の質の向上」と、主要会議体への参加等による「次世代経営幹部候補の実践的な育成」の改善に取り組みます。
今後も実効性評価で抽出した論点を翌年度の審議や運営に反映し、継続的な改善に努めます。
役員報酬
当社は、当社グループの経営の透明性の確保のために、報酬委員会を設置しています。
報酬委員会は、透明性と独立性を保つため、社外取締役3名と社内取締役1名の4名体制により構成されます。
報酬委員会は主に、取締役及び執行役の個人別の報酬等に係る決定に関する方針、取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容、及び執行役の業績連動報酬の決定に係る全社業績目標及び各執行役の個人別業績目標の評価の決定を行っています。
- (a)報酬に関する基本方針等
当社の取締役及び執行役の報酬は、当社グループの企業理念に沿った持続的な企業価値の向上を目的として、当社グループのスローガンに合致した職務の遂行を促し、グループビジョン及び経営計画「FSG.30」の達成を強く動機付けるものとする。
- 1)企業理念に賛同した多様で優秀な人財(人材)が力を発揮し、報奨することのできる報酬制度であること
- 2)持続的な成長にむけた経営戦略に基づく業績目標達成を促す報酬制度であること
- 3)企業価値の持続的向上を促し、株主の皆様と利益を共有する報酬制度であること
- 4)報酬制度の決定プロセスは客観的で透明性の高いものであること
- (b)報酬制度の概要
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- 1)手続
- 取締役及び執行役の報酬等の方針、報酬体系、業績連動の仕組みは、社外取締役が過半数を占める報酬委員会において審議決定いたします。
- 2)報酬の構成
- 社外取締役を含む取締役は固定報酬である「基本報酬」のみで構成され、執行役は「基本報酬」及び変動報酬である短期インセンティブとしての「業績連動報酬」及び中長期インセンティブとしての「譲渡制限付株式報酬」により構成されております。
- 3)基本報酬
- 基本報酬は、各執行役の業務内容、職責の重要性、職歴等を総合的に勘案し、当社の配当業績及び経営環を踏まえて同委員会が審議の上、個別に決定します。
- 4)業績連動報酬
- 業績連動報酬は、経営計画の実現に向けた短期インセンティブの提供を目的として、各執行役が多様な能力を発揮することを促し、単年度で達成すべき目標値に対する達成度に基づき、同委員会が適切に設定した割合により支給されます。報酬総額に占める比率は0%~30%程度の範囲で変動いたします。算定項目には、単年度の連結売上高、営業利益率や、経営戦略上重要な財務指標のほか、環境指標や人財育成などの非財務指標も含まれます。
- 5)譲渡制限付株式報酬
- 譲渡制限付株式報酬は、株主の皆様と経済的利害を一致させ、当社グループの企業価値を中長期的に向上させることを目的として、執行役に対するインセンティブとして支給いたします。毎年一定の時期に付与され、付与数は職務内容、職責の重要性、株価水準などを総合的に勘案し、委員会の審議を経て決定されます。
リスクマネジメント
FSGは、業務上発生し得る各種リスクに対する基本方針および管理体制について、「グループリスク管理規程」を制定しています。同規程では、防災体制、防犯・警備体制のほか、緊急事態・事故・事件発生時の危機管理体制として「グループリスク対策本部」「リージョンリスク対策本部」などの組織・役割を定めています。
平時のリスク管理
平時においては、定期的に潜在リスクを把握し、経営への影響と発生可能性をリスクマップ(リージョン別およびグループ全体)にまとめた上で、これに対応する体制を整備することを、「リスク管理の基本フレーム」としています。毎年、リスクマップを起点としたリスク認識を共有するとともに、これらリスク事象に対する対応(回避/移転/低減/受容など)の検討・取組計画の実行を継続実施することで、グループとしてのリスク対応力の向上を図っています。
有事(インシデント発生時)のリスク管理
一方で、有事(インシデント発生時)には、グループとして迅速かつ適切に対応ができるよう、必要に応じてリージョンおよびグループでリスク対策本部を設置し、対処することとしています。
FSGでは、万が一リスク事象・インシデントが発生した場合に、そのリスクの影響度や重要度に応じて、いち早く経営陣に報告するため、グループ全体の緊急連絡網を整備しています。その連絡ツールとしては現在、ビジネスチャットを活用しており、国内外どのグループ会社でインシデントが発生しても、また経営陣がどこにいても、速やかに情報とリスク認識を共有するとともに、迅速な対応・指示をすることが可能となりました。
コンプライアンス
「フジシールグループ(FSG)倫理綱領」
FSGは、グローバル企業の一つとして、事業活動の大前提であるコンプライアンスを経営の最重要課題と位置付け、「FSG倫理綱領」を制定・公表しています。FSG倫理綱領は、FSGの取締役、執行役、役員および従業員の一人ひとりが企業倫理の観点から準拠すべき普遍的価値を「倫理規範」として定め、倫理規範を誠実に実践するための行動基準を「行動規範」として制定したものです。
グループコンプライアンス管理体制
グループ全体のコンプライアンス経営の推進および支援を目的として、FSIにグループコンプライアンス委員会を設置しています。
グループコンプライアンス委員会は、コンプライアンスに関する組織および体制の検討・決定、「フジシールグループ倫理綱領(FSG倫理綱領)」の改廃に関する審議、コンプライアンスに関するグループ全体の取組計画の検討・決定および実施状況のモニタリング等、コンプライアンスに関わる重要事項を所管しています。また、これらの事項について、取締役会に対する報告および審議依頼を行っています。
FSG倫理綱領が目指す価値観の浸透のために
FSGは、グループの役員・従業員全員に「コンプライアンスカード」を配付し、教育を行っています。2024年度には特に、FSG倫理綱領の内容のダイジェスト版動画をグループ会社がある各国語(11カ国語)で作成し、eラーニングシステムと連携させるとともに、管理職層などに対して、倫理的行動、DE&I、ハラスメント、贈収賄および汚職防止に関する研修を実施しました。
コンプライアンスカードの配付や研修・セミナーの実施に加え、ファミリーフェスティバルや創立記念行事などを通じた啓発活動や、職場での啓発ポスターの掲示、社内報におけるコンプライアンス解説掲載などを継続的に行っています。
ファミリーフェスティバルでは、経営トップ自ら、コンプライアンスカードに書かれている「その判断(行動)は、あなたの家族(大切な人)に説明できますか?」という言葉を、毎年改めて紹介しています。これは家族に対して説明できる、また家族にサポートしてもらえるようなオープンな経営を続けることが重要だと考えているからです。
相談ホットライン
人権侵害、ハラスメント、贈収賄などの不正行為その他コンプライアンスに関する問題を早期に発見し、適切かつ迅速に対応するため、疑義のある行為などについて通報できる制度(相談ホットライン)を設けています。相談ホットラインは、秘密保持を徹底するとともに、通報者に対する不利益な取り扱いを禁止しており、匿名での利用も可能です。
また、通報内容および対応状況は、グループコンプライアンス委員会ならびに取締役会・監査委員会に定期的に報告され、グループ全体のコンプライアンスの向上およびリスク管理に活用されています。
ファミリーフェスティバル(創立記念行事)
コーポレート・ガバナンスは経営層だけでなく社員一人ひとりへの浸透が大切と考え、社員が経営理念や基本方針を理解し、適切な行動ができるように、さまざまな機会に啓蒙を行っています。
その一つとしてフジシールグループでは創立記念行事に合わせ、国内・海外事業所ごとに、社員とその家族が参加する「ファミリーフェスティバル」を開催しています。
この「ファミリーフェスティバル」の前身は、1985年の「フジシール従業員持株会」創設とともにスタートしたパーティーです。これはただ懇親を深めるだけでなく、家族の方にも会社の考えや歴史、商品、職場、仲間を知っていただく機会としています。
また、従業員が携行するコンプライアンスカードにも「その判断(行動)は、あなたの家族(大切な人)に説明できますか?」の一文を入れています。これは家族に対して説明できる、また家族にサポートしてもらえるようなオープンな経営を続けることが重要だと考えているからです。
ファミリーフェスティバルの様子
