ソフトパウチ事業

多様な分野の製品に需要が拡大

この数年、日本では詰め替え用の大型パウチの需要が増えており、その傾向は今なお続いています。従来は洗剤やシャンプーなど日用品の中でも分野が偏っていたのですが、現在は園芸用品やカー用品といったさまざまな製品に拡大しています。エナジー系が中心だった飲料向けパウチについても健康・美容系など製品の幅が広がっており、需要はコロナ禍前を上回っています。また、流通企業のプライベートブランドでの採用が増えるなど、さまざまな変化がありました。
欧州と米州は、日本と比べて詰め替えパウチなどの製品は市場に少ないものの、プラスチック削減などの環境課題背景とフレキシブルパウチの利点である保存性、絞りやすさ、廃棄性などを理由に以前と比較して問い合わせが増えています。環境に関する法規制が始まっている欧州では新たな動きが出てくると考えています。一方、アセアンでは、詰め替え用の口栓付きパウチが徐々に増えています。また、少量入りの小袋パウチが多く、ゴミ問題の要因となっているため、今後は大型化が進むのではないかと予測しています。

バイク用エンジンオイルパウチ
フジパウチ®
(業務用ペースト状調味料)
循環型社会を目指したパッケージの提供

各ブランドオーナーが環境目標達成に向けての取り組みを始めている中、法規制の世界的な広がりも予想されるため、単一素材(モノマテリアル)、再生材含有材料、バイオ材料、紙など、あらゆる環境パッケージを準備しておくことが重要だと考えています。加工が難しいものばかりですが、機械と包材の両面でスピード感を持って検証できるというフジシールグループの強みを発揮することで、環境目標を掲げているお客様や社会のニーズに応え、持続可能な未来の実現に貢献したいと考えています。

次の柱となる製品の開発へ

次の柱を作るためには、環境問題を背景としたプラスチック削減の動きの中、詰め替えパウチの波及のようにボトルからパウチへ置き換えるパッケージ開発が必要です。そのためには、充填機メーカーや(競合ではなく)業界にかかわらず、そのプロジェクトに適したパートナー企業とアライアンスを組み、開発スピードの改善や消費者(人)にとって安全で、使いやすく、さらには環境に負荷の少ないパッケージづくりが必要になります。
当社としては今後もパウチの需要はさらに高まると予想しており、さらなる生産体制の拡大と環境負荷の少ないものづくり体制をつくるため、山形で新工場建設を計画しています。このようなビジネスチャンスを生かし、次世代の柱となる製品開発に力を注ぎ、未来の市場に新たな価値を提供していきたいと思います。