水資源に関する取り組み

フジシールグループは、水資源の保全を目指し、製造時における水の適正な管理のみならず、サプライチェーン全体での水使用量の削減につながる技術開発や製品の供給を行っています。

2021年度からは、規制よりも厳しい自主基準を設定し、製造時の排水品質の管理に努めると共に、お客様の工程での水使用削減が可能な包装機械の提供を含む環境配慮型製品売上に関する目標も設定しました。

水に関する全社目標
水質に関する自主環境基準:100%達成
水使用量削減

フジシールグループでは適正な水資源の管理とリサイクルを推進することで、環境負荷が小さく消費者が安心して使用できる製品の提供に努めています。国内の事業所では生産工程の一部でリサイクル水を使用しています。工場内で使用した洗浄水をフィルターを通してろ過し、10トン/日以上リサイクルしています。

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水使用に関する調査結果

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製造拠点における水リスクの調査

フジシールグループにおける水リスク評価では、世界資源研究所(WRI)が提供している「WRI Aqueduct」を活用し、拠点ごとに渇水などの水リスクの高い地域を特定しています。
「WRI Aqueduct」上で「Overall water risk(総合水リスク)」が「Extremely high risk」と表示される地域を、「総合的に渇水など水リスクが高いエリアである」と定義しており、2022年の調査において水リスクの高い生産拠点はありませんでした。今後も製造拠点における水リスクを把握するため、「WRI Aqueduct」を活用した調査を定期的に実施します。

また、各工場などで水質に異常があり操業に支障をきたす恐れがある場合などは、各地域(日本、アメリカ、ヨーロッパ、ASEAN)を担当する執行役から取締役会および月次報告書で報告されます。
CEOの指揮のもと、執行役員および組織で水に関する課題に取り組み、COOを議長とするグループサステナビリティ委員会は、環境目標の設定、アクションプランの推進、進捗状況の確認、達成度の評価を行い、水に関する経営リスクの特定と対応を行っています。

水に関する機会について

当社製品のシュリンクラベル装着装置はラベルを熱収縮させる際に水(水蒸気)を使用しています。そのため、より水(水蒸気)使用量の少ない機械の開発に取り組むことで機械の売上が増加する可能性は当社における水に関連した機会と考えています。
具体的には、水使用削減を目的として高効率スチームトンネルを開発しました。これは、水蒸気を過熱水蒸気に換えることにより、従来よりも少ない水(水蒸気)使用量で熱収縮させることが可能になりました。水使用量は当社既存機と比較して60%の削減となり、水(水蒸気)使用削減によるCO2削減効果は2017年から2022年までの6年間で累計8,246トンとなりました。この高効率スチームトンネルは2009年に発売を開始し多くのお客様に採用されています。