化学物質に関する取り組み

フジシールグループ は、地域社会の皆様、お客様、従業員、最終消費者の安全と健康のために、環境負荷の高い化学物質の適正管理と使用量削減をに取り組んでいます。また、2021年度には、大気・水質・土壌について規制より厳しい自主基準を新たに設け、地域公害や大気・水質・土壌汚染防止などの環境保全および生態系の維持に努めています。

化学物質排出量の削減に関する全社目標
大気・水質・土壌に関する自主環境基準:100%達成
化学物質排出量の削減に関する取り組み

フジシールグループでは環境に優しい生産技術、プロセスの開発によるものづくりを進めています。例えば、筑波工場ではVOC炉や廃熱ボイラーを利用した熱エネルギー循環システムにより、VOCの大気への排出を防ぐと同時に、燃料使用量の削減を実現しています。さらに、VOC処理装置が整備されていない事業所においても、順次適切な処理システムの導入を計画しています。

化学物質に関する環境負荷の低減と適正管理

フジシールグループ (FSG)では化学物質の適正管理と環境負荷の低減を図り、環境汚染を防止することを目的に化学物質管理規定を策定し運用しています。

管理及び運営体制
取締役会及びCEOの元、化学物質管理組織を設置するとともに各サイト・部門の役割を明確にし、化学物質の適正管理と使用の抑制を推進しています。
SDSの整備
FSGで使用する危険有害性を有する化学物質については、「化学物質の安全データシート(SDS)」を整備しており、年に2回、各職場ですべての使用材料のSDSを再確認し情報のアップデート及び安全情報の提供に努めています。
リスク管理
化学物質を使用する部門にはSDSに基づいて、救急時の処置、火災時の処置、漏洩時の処置、取り扱い及び保管上の注意、廃棄上の注意を細則に定めるとともに、すぐ分かる場所に表示し、対応の訓練を実施しています。
工場での訓練の様子
S×Sセンターでの訓練の様子
物質収支管理
以下の化学物質については、サイト・部門で細則を定めて、「有害化学物質管理表」に基づく管理表に、購入量、使用量、廃棄量を記録し、第3者にて物質収支管理を行っています。
  1. (a)大気汚染防止法・悪臭防止法に定める有害物質
  2. (b)水質汚濁防止法に定める人の健康保護に関する環境基準項目物質
  3. (c)産業廃棄物処理法にて有害産廃に指定される物質
  4. (d)化学物質排出把握管理促進法(化管法)PRTR制度に定める指定化学物質
  5. (e)毒物及び劇物取締法に定められた物質
  6. (f)消防法に定める危険物
また、化学物質の保管においては盗難や不正利用の防止目的として、電子キー等による使用管理を実施することにより、徹底した管理体制を構築しています。
電気キーによる鍵管理の一例
教育
危険有害化学物質の取り扱い者に対して危険性や安全管理の方法について教育訓練を実施し、化学物質規制に対する社員の意識や知識の向上を図っています。
具体的に日本では、化学物質の基礎知識や使用についての注意点等の社内試験を各部署にて毎年実施し、試験合格者のみが使用することが出来るライセンス管理を実施しています。
会社内外のコミュニケーションを推進
化学物質の危険有害性に関する外部情報の収集に努め、法遵守の徹底ならびに環境負荷の軽減を推進するため、各サイト・部門は化学物質による環境負荷を軽減する提案を行い、クリーンファクトリー(環境負荷低減工場)づくりに努めています。
特に、化学物質排出把握管理促進法(化管法)PRTR制度の特定第1種指定化学物質(500Kg/年以上)、第1種指定化学物質(1000Kg/年以上)の使用があるサイト・部門については移動量及び排出量を算出し、各サイト・部門を管轄する県指定の部門に毎年報告しています。
グローバルでのOHS (労働安全衛生)監査の実施

フジシールグループでは法令順守および労働安全衛生の徹底を極めて重要と認識しており、2020年に開始した外部機関によるOHS監査を国内・海外の全リージョンで完了させ、推奨改善事項について迅速に対応してきました。
また、当該監査において作成したチェックリストに基づきセルフチェックを実施し適合状態を維持すると共に、法令改正の場合にはチェックリストを都度更新するという管理体制により法令順守および労働安全衛生の徹底に努めています。